どうも、maboroshiです。
以前、”スタイリッシュなBI, Einstein Analytics”と題して、Einstein Analyticsについて簡単な概要を紹介してきましたが、
今回から数回に分けて、実装のテクニックなどをご紹介していきたいと思います。
※Einstein Analyticsに関する基礎的な知識をお持ちで、実際にダッシュボードを作成/管理されている方を対象としています
※どんなツールか触ってみたい、導入したけれど利用方法がいまいちよくわからない といった初心者の方は、まずこちらをごらんください
※執筆時点のバージョンは、Winter’19です
日本地図を利用したグラフ表示
Einstein Analyticsには地図形式のグラフがありますが、デフォルトで日本地図には対応していません。
ですが、GeoJSONを利用した、カスタム地図を追加することが可能で、それを利用して日本地図を追加し、表示することができます。
今まではカスタム地図を設定するステップがかなり手間のかかるものだったのですが、Winter19からかなり簡略化されているので、今回はそのやり方についてご紹介いたします。
1.GeoJSONファイルの準備
まずは必要な地図データをGeoJSONで用意します。
GeoJSONの作成は、例えばShapeファイルからQSISを使って作成する方法等ありますが、ここでは紹介しません。
今回はこちらのJSONを利用しました。
2.GeoJSONファイルの加工
カスタム地図グラフを利用する場合には、使用するGeoJSONが利用できる形式になっているかの確認が必要です。
たとえば、上記サイトからダウンロードしたGeoJSONを見てみます。
ご覧のとおり、propertiesの属性には”nam”, “nam_ja”, “id”があります。
Einstein Analyticsで使用する場合は、”id“あるいは”name“の値と、利用するデータセットの項目の値が一致する必要があります。
ex)データセットの項目”prefecture”に”東京都”というデータがある場合、JSONのpropertiesの”id” or “name”のどちらかに”東京都”という値がないと関連付けできないので値を正しく表示することができません。
今回は”nam_ja”を一括置換して”name”に変更します。
※注意
Einstein Analyticsに取り込めるGeoJSONのファイルサイズは10Mなので、サイズが大きくなる場合は、mapshaperなどで縮小してください。
3.データ準備
地図グラフの元となるデータを用意します。
今回は以下のようなデータセットを用意しました。
date:販売日
product:販売商品
type:タイプ
prefectures:販売先都道府県名
amount:金額
4.GeoJSONファイルのアップロード
GeoJSON, データが準備できたら、最後にEinstein Analytics上にGeoJSONデータを取り込みます。
データセットをクリックして開き、地図グラフを選択。場所に都道府県名の値がある項目(prefectures)を選択しておきます。
フォーマッティング>地図>対応付け種別にある”+”ボタンをクリックすると、新規地図というポップアップがでてきます。
左下のGeoJSONをアップデートから、加工したGeoJSONを選択し、任意の名前を付けてアップロード。
アップロード後、右上の”対応付け表示ラベル”の値を任意の名称に変更し、”完了”をクリック。すると対応するデータが日本地図の形式で表示されます。
あとは、地図の種別を変えてみたり、集計値を行数から変更してみたり任意の表現で作成していきます。
ダッシュボード上でフィルタや他のグラフと連動して探索することもできます。
※自動ズームオプションもあります。
対象のGeoJSONやデータを変更することで、たとえば以下のように首都圏のものにも変更することも可能です
まとめ
今回は日本地図を利用したグラフ表示についてお伝えいたしました。
ホワイトスペースを見つける・地域特性をみつけるなどさまざまな分析に活用できると思いますのでぜひ参考にして、ご活用ください!
参考資料
カスタム地図グラフ
https://help.salesforce.com/articleView?id=bi_chart_intro_custom_map.htm&type=5