はじめに
こんにちは!私は、社会人2年目の若手ITエンジニアの西野飛鳥(仮)です。
私がITエンジニアとして成長していくために、学んだことや、取り組んでいったことをFuture Heartsで記事にしていきたいと思っています!
第1弾は現場でもお世話になっていた先輩の河上さんにインタビューをして、若手がIT技術者として成長するために必要な事を聞いてみました!(^^)
社会人の若手として成長していくためには?
― 早速ですが、河上さんに聞きたいことがあります!
私も2年目になって後輩もできて半年が経ちますが、仕事に自信がありません。先輩方はみなさん優秀だし、自分も先輩方に追いつくためにどうすればよいのでしょうか?
河上)西野さんは先輩達のどういった所が優秀だと感じているかな?そもそも先輩達の中にも様々な人がいて、プログラムを書いている人もいれば、マネジメントを行っている人もいるよね。また、顧客に提案しながらシステムの仕様を決めている人もいますよね?西野さんはどのような仕事をしていきたいのか考えた事はあるかな?
― う~ん、深く考えたことがなかったです。でも何となくマネージャをやりたいと思っています。でも今はプログラムで苦戦しているし、そもそもマネージャって何をやっているのか分かっていません!結局、何を学んでいけば良いのかが分からないのが正直なところです!
河上)正直なところ、経験を積みつつ勉強していくのが一番身につくんだけどね。
先に勉強するのであれば、せっかくなのでゴールを決めて勉強すると良いと思うよ。勉強も継続させることが必要になってくるので、試験合格をゴールに設定するとモチベーションも保ちながら勉強できるよ。
私自身も若手の時には、現場で使っている技術はとりあえず試験に合格しようという事で周りと競争しながら勉強していたので、モチベーションも高く保てていたし、先輩達から合格した時に褒められて楽しかった記憶があるねぇ。
IT技術者が受験する試験とは
― 試験合格を目指して勉強ですね!でも、確かに合格したら嬉しいかもしれないですけど、試験勉強して現場で役に立つのか正直、不安があります。
あまり、メリットを感じられない勉強はしたくないのですが、どんな試験に挑戦すればいいのか教えてもらっても良いですか?
河上)役に立つ試験で、勉強するメリットが感じられる試験がいいんだね(笑)
西野さんはIT技術者が受講する試験にはプログラミングに関するJavaやデータベース製品のOracleなどの特定の技術に対してのベンダーが提供しているベンダー試験と、国家試験である情報処理技術者試験があるのは知っているかな?
簡単に言うと、JavaとかOracleとかを習得して即戦力としての評価につながる試験はベンダー試験だけど、製品に関わらずIT技術を証明できるのは情報処理技術者試験といった感じで考えてもらえればいいかな。
情報処理技術者試験の価値とは
河上)西野さんはマネージャになりたいという事だったので特定の技術の試験ではなく特に情報処理技術者試験について説明するね。マネージャの試験としては情報処理技術者試験以外にも国際資格のPMPという試験もありますが、こちらは実務経験が必要になってくるので今回は置いておくね。(情報処理推進機構 情報処理技術者試験)
― 情報処理技術者試験は知っています!会社が受験を推奨している試験ですよね。
新人の時にとりあえず受験してみましたけど、あまり勉強していなかったので落ちましたよ~
河上)確かにTDCソフトでも受験は推奨しているね。落ちたのは残念だけど受験するなら勉強しないとね(笑)
ちなみに情報処理技術者試験といっても基本、応用、高度の3段階に分かれていて沢山の試験があるんだよ。その中でも自身の市場価値を高めるには高度の試験を合格した方が良いかな。
高度の中にはIT技術者としてのキャリアに応じた試験が用意されているし、自分の得意な業務やキャリアパスに応じた試験に合格する事で顧客や市場から評価を受けられて、そこから仕事を得る事にも繋がり、一般的には、本人の給与向上にも繋がっていく事が多いハズ。
直接的な給与UPにつながる会社もあれば、評価が高まる事で間接的に給与UPとなる所もある。
余談だけど、私たちが働いている会社でも一時金が出るんだよ♪
僕も若手の頃にはいくつか試験に合格していったんだけど、こういった試験にどんどん合格していくと多少お金に余裕が出来て、沢山遊びにも行けて一石二鳥だった!まあ、お金は一時的なものでスキルアップの本質ではないんだけどねー。単純にうれしかった。
ちなみに西野さんがやりたいといっていたプロジェクトマネージャもこの高度の分類に入るんだよ。
基本情報技術者試験と応用情報技術者試験を活用してキャリアパスを描く
― ありがとうございます!じゃあ、基本や応用はとりあえず置いておいて、私は今後なりたいプロジェクトマネージャの試験を勉強すればいいってことですね!
河上)う~ん、西野さんは極端だね(笑)高度試験以外の基本情報技術者試験や応用情報技術者試験にメリットがないかというと、そういう訳ではないと思うよ。基本情報や応用情報は学校でいう小学校や中学校などの義務教育と同じだと思ってみて。
基本情報や応用情報はIT技術者として進むべき道が固まっていない若手などが幅広い知見を学んでいく事に役立てる事が出来る。それによって自分の得意な分野や、興味の持てる分野を探す事に繋がるんだ。
IT業界は西野さんみたいに文系から進んでくる方も多くて、入ってみても自分のキャリアプランがすぐには描けない人も多い。西野さんはマネージャ志望という事だけど、マネージャがどんな仕事で、何でやりたいのか明確になっているかな?
― いや、マネージャの仕事は良く分かってないです。みんなを指揮して責任がある仕事ってイメージです。最近、この業界だとマネージャの市場価値が高いのかなって思ったので目指そうと思いました。それにマネージャって何かカッコいいですよね!
河上)そっか。でも仕事の内容を大まかにでも理解していないと本当に合っている仕事なのか分からないよね?
基本情報や応用情報はプログラミングなどのテクノロジ系は勿論のこと、マネジメントや経営戦略、法務まで全範囲を対象としていて、IT技術者が進むべき可能性のある道のすべてを幅広く学べるんだよ。
― え!IT技術者って経営とか法務も関係するんですか?全然知りませんでした!
河上)そうなんだよ。ITコンサルタントって聞いた事があるかもしれなしけど、基本的にITは経営戦略と一体になって考えていく事が多いから、経営や法務知識が必要なキャリアもあるんだ。
西野さんもこの試験の中で様々な分野を勉強する事で本当に自分がなりたい姿や、やりたい仕事が変わる可能性もあるかもしれないよ。
特に仕事は人生の半分程度を占めることになるから、しっかりとキャリアプランを描くためにも、若手のうちに基本情報と応用情報は受験をしておくと良いと思うよ。なんとなくキャリアを決めてしまった結果、向いてない仕事に進んで中堅以降で諦めるという事のないようにね。
― 確かに何となくマネージャを目指していましたけど、きちんと試験を通して自分の得意な事ややりたい事を認識してキャリアプランを考えてみようと思います。

幅広い知識の習得が必要なIT業界で生きていく
河上)最後にIT業界で大きなシステムを作るという仕事になった場合、ひとつの専門分野だけで戦える事は少ないという事情もあり、その点においても幅広い知識は身に着けておいた方がいいかな。
大きなシステムになると様々な役割の方々でチームを組んでシステムが作られていくため、お互いにコミュニケーションを取っていく必要があり、幅広く知識がないと難しかったりするので。
また、キャリアアップを考えていくときに別の専門分野の知識を拡充させたり、キャリアチェンジを行ったりする時が出てくるかもしれない。そういった時にも幅広い知識を学んでおくとスムーズになってくるよ。
僕自身も若手の頃にはアーキテクトで進んできた一方で、中堅時代にはマネジメントが必要な環境に身を置き、最近は顧客への提案等の作業も積極的にやってるんだ。そのような環境の中でスムーズに方向転換できたのは若手の頃の基礎習得が活用されていると感じている。
是非、西野さんも若手の内に基礎を身に着けるべく基本情報や応用情報にチャレンジしてみてね。
― ありがとうございます!若いうちは幅広い知識を身に着けておくと良いという事が理解できました!今から自分の将来もしっかりと考えて成長できるように頑張ります。
さいごに
キャリアを考えていくにあたり、視野を広げるという視点で、基本情報処理技術者試験が有効だなぁと実感した次第です。
まずは同期の齋藤さんと一緒に基本情報処理技術者試験を勉強して合格目指していきたいと考えています。
Profile(2017年12月現在):
TDCソフト株式会社 戦略システム事業本部 戦略システム統括部 第1システム部 兼 技術開発推進本部 未来技術推進室
河上 徹
高専在学中に基本情報処理技術者試験を合格し、TDCソフト株式会社に入社後にソフトウェア開発技術者試験(現応用情報技術者試験)、セキュリティアドミニストレータ試験、プロジェクトマネージャ試験、ITストラテジスト試験に合格。
現在は試験の知識も活用しながら管理職として複数のプロジェクトのマネジメントと顧客への提案業務に従事。また、アーキテクト系技術を活用しながら会社内での技術力向上に向けた施策を推進中。
インタビュアー:
TDCソフト株式会社
若手女性IT技術者 2年目 西野飛鳥(仮)