その投資家は本当に仲間になりうるのか

~アクセラレータとして活動していた経験より~
少子高齢化、働き方改革、IoT・AI(人工知能)などの技術発展・・・
昨今、社会環境に大きな変化が起きており、
Oxford Report (2013)によると、
『20年後までに47%の職がAI(人工知能)や機械化などの影響で職が失われる可能性が高い』
と言われている。
企業では、さまざまな専門分野を持ち寄り、連携し、補完し合うエコシステムの時代に突入した。
スタートアップに飛び込む前に知っておきたいこと
技術進歩や社会環境の変化はスタートアップにとって追い風となるのか。
厳しい競争環境の中、スタートアップは必然的に事業を立ち上げ、「ゼロ」から「イチ」へ創造していく。
その投資家は本当に仲間になりうるのか
ブートストラッピングから資金調達へ。
「ディール(投資案件)の交渉をする時、起業家と投資家、どちらが優位に立てるのか」
資金が増え、資金調達先も増えたことで、資金調達プロセスも分かりにくくなった。

スケールさせるために投資を受ける

着実な成長を望む企業の場合は、金融機関などから借入で資金調達を行う。
スタートアップは、ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家から資金調達を行う。
上場やM&Aを通じて短期間でイグジットを目指し、投資家はリターンを追求する。

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現在の自分たちの本業収益だけで生き残ることができるのであれば、スケールさせるために、今、投資を受けるか、いくら投資を受けるかどうかの判断になる。
できるだけ自己資金でビジネスを続けることがよしとされ、これは、すでに顧客がいてコスト意識を持って経営し続けていることを意味している。
逆に、投資がないと生き残れない状況は不利になる。
なぜなら、投資家側にとっての良い条件が提示されてしまうからである。

ただ、本業とは異なるコンサルや受託などで食いつなぎ生き残ることとは違う。
プロダクト開発の生産性が下がり、受託で忙しく本業で本気を出せなかったから失敗したと言い訳ができるようになってしまう。

  1. 初期は、収入に対して支出のほうが大きいステージ
    チーム崩壊やプロダクトのリスクを排除するため、調達した資金を使う。
  2. 成長が見えてきたら、人やマーケティング費用を投入し急成長を図るステージ
    市場に受け入れられるリスクや組織拡大リスクを排除するため、調達した資金を使う。

投資家に対して、これまでどのようなリスクを検証し取り除いてきたか、資金調達して次にどのリスクを取り除きたいのか、次のラウンドを見据えどこをねらうのかを伝えるとよいだろう。

その投資家の積極性は選択肢作りのため

資金調達は非常に神経を使う業務であり集中力を乱すことから、生産性が普段の3割程度になると言われ、他のすべての仕事が進まなくなる。
プロダクト開発と資金調達を同時にすることはほぼできず、資金調達業務を多くはCEOが担うが専任の担当者を設ける場合もある。

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何度も何度も投資家から断られ続ける状況にある中、ある投資家はミーティングの場を設けたがる。
その投資家の積極性は、投資したがっているからではなく、投資案件の選択肢を多く持ちたいからであるため、すぐには資金調達に結びつかない。

M&Aの話は資金調達以上に心を乱すため断りたい。
投資家に対して、当面はプロダクトに集中している旨を伝えればよいであろう。

投資家の選び方で流れが変わる

投資家は初期メンバーを選ぶのと同じく慎重に選ぶ必要がある。
資金提供してくれそうだから、調達金額が一番多いからではなく、投資家によるバリューアップをメインに考えるべきである。

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たとえば、
・どんな経歴で人脈があるのか
・どの業界を得意とし知識があるのか
・リクルーティングの支援をうけることができそうか
・戦略立案への協力はいかに
など、投資後の支援内容を確認したい。

さらに、資金提供をした段階で、投資家はスタートアップと同じ船に乗ったのであるのだから、投資後のアドバイザーフィーなどを要求してくる投資家は基本的にありえない。

・今日中に決断しないとダメだという投資家
・知名度あるが働かない投資家
・企業価値の過度な値引きを要求してくる投資家

こんな投資家もありえない。

最後に、ファンドからの出資も注意を要する。
ファンドの場合、満期に伴うスタートアップが望まない強引なIPOやM&Aが発生する。

一度手にしたスタートアップの株式を、投資家は手放す義務はないのだ。